「運がいい」とは何か|風水で家を整える前に決めること
運がよくなりたい。そう言って風水に頼ってくる人は、たくさんいます。でも、あなたが思っている「運がいい」とは、どういうことを指しているのか。まずそれを言葉にするところから始めないといけないんです。
一般的に言うと、運がいいというのは、いいことが起こる、ということを思い浮かべる人が多いと思います。思ってもいない、自分の期待以上のことが目の前に現れる。それを運がいいと思っている人が、結構多いなと思います。ところが、皆さん一人一人の「運がいい」は、結構違っているんですよ。
「運がいい」の中身は、人によって違う
たとえば、今から成り上がろうと一生懸命努力している人。その人にとっての運がいいは、自分の本当に隠れた努力を、自分の評価につながるような上司に実は見てもらっていて、引き立てられたりすること。こういうのを運がいいと言ったりするわけです。
キングダムという漫画があります。秦の始皇帝の時代に、少年が将軍に成り上がっていく物語です。その最初の最初に、奴隷としてやっている二人組のところに、たまたまそこを通りがかった高官が声をかけるというシーンがあるんですね。まさにこれが、今から成り上がっていくんだという人にとっての運がいい、巡り合わせです。
ところが、何も起こらないことが運がいいんだ、という人もいます。
たとえば経営者の人。自分の努力でそこまで成り上がってきた人たちは、トラブル、アクシデント、失敗、間違いをすごくたくさん経験しています。だから、できたら今、トラブルやアクシデントは起きてほしくない。それが起きなかったら、運がいいということですよね。
建築現場を考えてみましょう。たくさんの作業員が、計画に沿って、納期までに建物を完成させるために一生懸命働いています。勝手に作業が進んで、作業の時間をすっ飛ばせた、なんてことはほとんどないわけです。困るのは、事故が起きて工期が延びてしまうこと。だから、こういう所は何も起きないほうがいいんですよ。
運は「目的に対して」決まる
「運」という字は、軍の大将が乗った車が、止まったり進んだりする様子からできています。そこから、ある目的に対して、人や物や出来事がどう運ばれていくのか、どう進んでいくのかを、運と呼ぶようになりました。
大事なのは、「ある目的に対して」というところです。ふかふかの布団で気持ちよく眠りたくて、晴れた日に布団を干したとします。昼過ぎに雨が降ってきて布団がぬれてしまえば、その目的にとっては運が悪かった、ということになります。目的があって初めて、運がよかったのか悪かったのかが決まるわけです。
家も同じです。何を実現したいのかが決まっていなければ、その家が自分にとってよい家なのかどうかも、決めようがありません。だから私は、「どの家がよいか」を考える前に、「何を実現したいか」をうかがいます。
自分の「運がいい」が言葉にならない人へ
運がいいというのは、大きくまとめると2つしかありません。思った通りになるか、健康で長生きであるか、です。
そして風水では、5つに分類しています。成敗、富貧、寿夭、吉凶、貴賤です。たとえば成敗とは、事を成すか、それとも成さずに敗れるか、ということです。
「金運を上げたい」も、中身を聞かないと分からない
金運も、「金運って何?」と説明できなかったら、何をやっているの?という話です。「金運を上げたい」と言われたら、私は「あなたはお金の機能って答えられますか?」と聞き返します。お金の3つの機能の話は、風水で家を見るなら、カーテンの色や玄関マットは最後の最後に書きました。
そのうえで、「3つのうちどれのことを言って、金運という言葉を使っているの?」と聞きます。「将来が不安で、お金がたまってほしい」と言われたら、「将来が不安というのは、どう不安なの?」と聞きます。そこで「上司とうまくいっていない。いつ辞めても大丈夫なようにお金をためたいのが本音」と出てきたら、本当の問題は金運ではなくて、上司とのコミュニケーションがうまくいくようになったら、将来の不安って消えるんじゃないの?という話になるわけです。
風水は、目上の人に引き立てられるのを強くしたり、人からお金をいただいて何かを売るのを強くしたり、自分の知恵やコミュニケーションをよくしたり、いろんな種類の良さを引き出すことができます。
もし話をうのみにして「金運だね。じゃあ財運を高めればいいじゃん」という家の造りにしていたら、多分私は間違えて「こうやったらいいよ」というコンサルをしていたかもしれません。この方の場合は、上司に目をかけられて、上司とのコミュニケーションがよくなるように家を整えないと、根本的な問題は解決しなかったかもしれないんです。
風水を見てもらって何も起きなかったら、運がいい
風水を見てもらって何も起きなかった。それは「運がいい」んです。
夢に向かって何も変わらないのは、本人が何もしなかったからです。何をするかは本人が決めないと、また人のせいにします。だから、風水師として私がアドバイスできるのは、環境構築の話なんですね。
住まいの条件をどれだけ整えても、住む人が動かなければ、運はよくなりません。新幹線で大阪から博多へ行くとします。切符も買った、お弁当も買った、快適に過ごせる準備は全部整えた。それでも新幹線に乗らなければ、博多には着きません。住まいは、あなたが動いているときに、その動きを後押ししてくれるものです。
そして、せっかく夢に向かおうとする時に、住まいが障壁になっていることはいくらでもあります。住む場所は毎日の行動の母艦で、習慣のタネだという話は、風水とは何か|家に何かを置くだけではない「環境構築の体系」に書きました。引っ越しを考えている人は、風水で引っ越しを考えるなら、新しい家より先に「今の家」を見るも読んでみてください。
あなたが思っている「運がいい」とはどういうことを指しているのか。それを言葉にするところから始めないといけないんです。
土地と建物で迷っているなら、風水師に相談する一択です。不動産屋も建築士も、その土地と建物があなたに合うかどうかは見ないからです。
