風水で家を見るなら、カーテンの色や玄関マットは最後の最後

結論から言います。風水で家を見るとき、カーテンの色や玄関マットは最後の最後です。料理でいえばパセリのようなものなんですね。

私たちが先に見ているのは、皿のほうです。どんなに美味しいフレンチも、タッパーに盛り付けたら台無しになってしまいます。

風水は「何かを置くこと」だけではない

風水に興味を持ってくれている人の多くは、何かを置くことで運を引き寄せる方法、くらいに思っています。確かにそれで間違いではないんですが、全部でもありません。

風水は、環境構築の体系です。風と水というのは、今の物理学の言葉で言い直すと、空気と水のことです。その流れは、大地の形によってある程度決まってきます。その環境の中から、人が安全に暮らせる場所はどこかを探すのが、風水の出発点なわけです。

世の中には、西に黄色いカーテンをつけるといいとか、シールを貼ったら開運するとか、訳のわからない話がたくさん広まっています。それには、風水を仕事にしている僕らの責任も大きいものがあるかもしれません。だから「自分の家が風水でいいのか悪いのか、わからない」というのは、わからなくて当然なんですよ。

風水で家を見る順番

私が家を見るときは、一つの方角や一つの条件だけを見て決めることはしません。大きいところから順に見ていきます。

  1. エリア
  2. 住む場所
  3. 建物の周辺
  4. 建物
  5. 建物の中
  6. 配置

カーテンの色や玄関マット、家具や置物の配置は、いちばん最後の「配置」の段階で考えることです。

私は、エリアや住む場所を見分けるときは、山の形や川の形を見ています。あなたの家がどこがいいかを見るために、山から見始めるんですよ。

建物の周辺で見るのは、道路や川、ほかの建物、地形です。建物では、玄関と門の向きを見ます。風水でいう「向き」については、風水の「向き」は、不動産屋さんの「南向き」とは別物ですに書きました。

形が悪いものは、置物や家具では補えない

形が悪いものは、理気でも、置物や家具でも補えません。ここでいう形とは、建物のまわりの道路や、ほかの建物、地形のように、目で見てわかる形のことです。理気(りき)とは、目には見えない気の働きを、方位や時間の理論を使って読むものです。

「この置物を置けば大丈夫」「家具の置き方で何とかなる」と思っている方にとっては、これまでの常識とは逆の話かもしれません。けれども、建物の外の形をそのままにして、部屋の中の工夫で何でも帳消しにできるわけではないのです。

それから、大地と建物の関係もあります。大地がよくても、建物がよくなければ、成功はありません。じり貧になっていきます。外の条件と、建物の条件と、建物の中の条件は、それぞれ確かめる必要があるわけです。

黄色い物、観葉植物、玄関マットの答え合わせ

よく言われる置き物や色の風水を、いくつか答え合わせしておきます。

一般にはこう思われています:玄関に黄色い物を置くと金運が上がる。

実はこうです:意味がないことはありません。ただし、「金運って何?」と説明できなかったら、何をやっているの?という話です。「金運を上げたい」と言われたら、私は「あなたはお金の機能って答えられますか?」と聞き返します。お金には、3つの機能があります。価値の尺度(物の値段を測る物差し)、交換の手段(売り買いの仲立ちになるもの)、価値の貯蔵(価値を取っておいて、将来に持ち越せる)です。お金にどんな機能があるかすら考えたことがなくて、「お金が欲しいんだ」と言っていたら、それってお金の運びが悪くないですか? これは、験担ぎやスピリチュアルの人が言う「お金は感謝する人を好きになる」みたいな話ではありません。

一般にはこう思われています:トイレに黄色いものを置くと金運が上がる。

実はこうです:それは嘘です。気分です。

一般にはこう思われています:玄関に観葉植物を置くと良い。

実はこうです:別にどうでもいいです。

一般にはこう思われています:玄関マットを敷くと、悪いものが家に入らない。

実はこうです:悪いものというか、ゴミが家に入らないんじゃない? というくらいの話です。玄関については、玄関の風水は「気の入り口」より「出ていく所」で考えるで詳しく答え合わせをしています。

色や配置に意味がないわけではない

だからといって、色や家具の配置に意味がない、ということではありません。見る段階が違う、ということです。

住み始めてからは、家具や置物の配置を変えたり、方位に合わせて花を飾ったりして、空間の気に刺激を与えていく方法もあります。気は、いつも同じではなく、上がったり下がったりしています。配置の工夫は、その流れに合わせて、空間の気をよくしておくためのものです。

ただし、これは住む家を選んだ後の話です。選ぶ段階で、外の形や建物の条件を見ることの代わりにはなりません。

家を選ぶ前に、変えられない所を見る

賃貸では、建物のまわりの形も、玄関の向きも、水回りの位置も、借りる人には変えられません。家を買う場合も、土地のまわりの道路や川、地形は同じです。

基本的に、庶民に大地はいじれないんですね。だから、変えられない条件は、選ぶ前に見ておくわけです。

土地と建物で迷っているなら、風水師に相談する一択です。不動産屋も建築士も、その土地と建物があなたに合うかどうかは見ないからです。

風水師 福満寿徳

この記事を書いた人

福満寿徳(ふくみつ・としのり)

風水師
一般社団法人全日本風水師協会 理事長

風水師歴17年。鑑定経験は、風水を含む占術全体で5,000件以上。東洋の占術16種を扱っています。元NHKカルチャー講師です。

風水の仕事の前は、不動産の営業をしていました。父は風水師です。風水を学ぶと決めたのは、電力会社のイベントで無料の姓名判断を受け持ち、一人10分ほどで40人ほどを鑑定した日でした。一度きりの鑑定ではなく、環境まで変える仕事がしたいと思ったのです。

今は全国を回り、住まい、会社や店舗、お墓まで、土地と建物を決める前のご相談を受けています。