玄関の風水は「気の入り口」より「出ていく所」で考える

結論から言います。玄関は「気の入り口」としてだけ見ていると、大事なところを見落とします。玄関は、内から外へ出ていく所でもあるんですね。

ネットで「玄関 風水」と調べると、たくさんの決まりごとが出てきます。その中には、当たっているものもあれば、気にしなくていいもの、そもそも風水の話ではないものも混ざっています。風水と言えば何でも信じてもらえる、みたいなところがあるわけです。

この記事では、よく言われる玄関の風水を5つ取り上げて、一つずつ答え合わせをします。

玄関は、外へ出ていく境界

みんな「玄関は気の入り口だから」という言い方をします。でも、逆のことも考えてください。

玄関は、内から外へ出ていく所です。割合で言えば、仕事に行く、学校に行く、と出ていくことのほうが多いはずです。玄関は、外へ出ていく境界なわけです。

そこが雑然としていると、外へ出ていくたびに、自分の中で「億劫だな」「嫌だな」という感じが染み付いていきます。それが毎日のことなので、習慣になっていくんですね。

そういうことの積み重ねがあってのことなのか、玄関が散らかっているといじめられる、というふうに伝えられています。

玄関を整える理由は、良い気を呼び込むためだけではありません。気持ちよく外へ出ていくためでもあるのです。社会との向き合い方の習慣を作っているのかもしれません。

よく言われる玄関の風水、答え合わせ

1. 玄関を入った正面に鏡を置いてはいけない

一般にはこう思われています:正面に鏡を置くと、入ってきた良い気を跳ね返してしまう。鏡を置くなら左右の壁に。

実はこうです:これは、まあ合っています。正面の鏡は避けてください。

2. 靴を出しっぱなしにしてはいけない

一般にはこう思われています:靴が散らかっていると、玄関の気が乱れる。

実はこうです:これも合っています。ただ、「気が乱れる」と言う人は、それがどういう意味なのか分かって言っているのでしょうか。気が乱れるというのは、秩序が乱れる、ということなんです。で、きれいにしていることが重要です。

靴を出しっぱなしにしてはいけない理由は、私は3つあると考えています。

  • 出ていくのが億劫になる:先ほどの話です。散らかった玄関から毎朝出ていくと、外へ出ることそのものが嫌になっていきます。
  • 家に何人いるか、外から分かってしまう:靴が並んでいると、外から見たときに「あの家には何人くらい住んでいるな」というのがバレバレです。営業の人などは、そういう所に敏感です。家の中に何人いるかは、昔から調べられるものなんですね。だから、きれいにしておくわけです。
  • 玄関は、もてなしの場所だった:昔の中国では、玄関は人を招いて宴をする場所でもありました。そういう場所を汚くしておくのは、ありえないでしょう。

3. 玄関に観葉植物を置くと良い

一般にはこう思われています:観葉植物が玄関の気を良くしてくれる。

実はこうです:これは、別にどうでもいいです。置きたければ置けばいいし、置かなくても困りません。

4. 玄関マットを敷くと、悪いものが家に入らない

一般にはこう思われています:玄関マットが、外から持ち込んだ悪い気を落としてくれる。

実はこうです:悪いものというか、ゴミが家に入らないんじゃないでしょうか。玄関マットは、その程度に考えておけば十分です。

5. 玄関から奥までまっすぐ抜けている家は、気が素通りする

一般にはこう思われています:玄関から入ってまっすぐ奥の窓や勝手口まで抜けていると、良い気が家に留まらずに出て行ってしまう。

実はこうです:まっすぐ抜けている間取りが良くない、というのはその通りです。ただ、それを「気が抜けるから」と説明するのは、ちょっと説明が足りていないと思います。

まっすぐ抜けると、勢いがついてしまうんですね。家の中の空気は、できるだけまろやかに、マイルドに流れてくれるように設計するのがいいと言われています。勢いよく通り抜けてしまう間取りは、それと反対なわけです。

5つのうち、気にしなくていいものもある

答え合わせをまとめると、こうなります。

よく言われること 答え
正面に鏡を置かない 合っている
靴を出しっぱなしにしない 合っている(理由は3つ)
観葉植物を置くと良い どうでもいい
玄関マットで悪いものが入らない ゴミが入らないだけ
まっすぐ抜けると気が素通りする 良くないのは本当。理由は「勢いがつく」から

鏡と靴は気をつけてください。観葉植物と玄関マットは、気にしなくていいです。

自分でやること、風水師に見てもらうこと

玄関でいちばん大事なのは、置く物ではありません。玄関そのものの建て付けです。

  • 風水師に見てもらうこと:玄関の建て付け(玄関がどちらを向いているか、門とどう組み合わさっているか)。ここは住む人が自分で判断するのが難しく、建ててから、借りてからでは変えられません。風水でいう「向き」については、風水の「向き」は、不動産屋さんの「南向き」とは別物ですに書きました。
  • 自分でやること:自分でできることとしては、きれいにしていることが重要です。そのうえで、玄関の中の配置。鏡をどこに掛けるか、靴をどうしまうか。ここは自分でやったほうがいいです。

ただし、靴棚や靴箱は、最初から造り付けの家具になっていることが多いです。だから、家を建てるときや物件を選ぶときに、最初にそこを見ておかないといけません。

玄関は、選ぶ前、建てる前に見る

玄関の中の配置は、住んでからでも直せます。でも、玄関の建て付けと造り付けの靴箱は、住んでからでは直せません。

だからこそ、家を選ぶ前、建てる前に見ることが大事です。

土地と建物で迷っているなら、風水師に相談する一択です。不動産屋も建築士も、その土地と建物があなたに合うかどうかは見ないからです。

風水師 福満寿徳

この記事を書いた人

福満寿徳(ふくみつ・としのり)

風水師
一般社団法人全日本風水師協会 理事長

風水師歴17年。鑑定経験は、風水を含む占術全体で5,000件以上。東洋の占術16種を扱っています。元NHKカルチャー講師です。

風水の仕事の前は、不動産の営業をしていました。父は風水師です。風水を学ぶと決めたのは、電力会社のイベントで無料の姓名判断を受け持ち、一人10分ほどで40人ほどを鑑定した日でした。一度きりの鑑定ではなく、環境まで変える仕事がしたいと思ったのです。

今は全国を回り、住まい、会社や店舗、お墓まで、土地と建物を決める前のご相談を受けています。